先日、ホンダと米ゼネラル・モーターズ(GM)が新会社を設立し、燃料電池共同生産を始めるという記事を読みました。
生産拠点は、ミシガン州にあるGMの工場内に設置するようです。
製造メーカーで働いていたことがあります。
久しぶりに、当時のある出来事を思い出しました。
不良品目標をゼロにできないアメリカ人
製造メーカーに勤務していた時の話です。
製造拠点を分散させるため、数年がかりのプロジェクトが始まり、アメリカ部門の一員として携わりました。
アメリカ人技術者や管理者が日本に長期滞在し、アメリカでの製造が始まってからは、日本人が駐在員として現地に滞在しました。
長期的に日本のサポート受けながら、日本と同じ品質の商品を製造するのが最終的な目的です。
ある日、目標設定の会議がありました。
現在、不良品3%が出ているのに対し、目標をどうするかという会議です。(3%は合格基準内の良い数値です。)
日本とアメリカの意見が一致しません。
アメリカ人の意見:
これだけ努力して3%に抑えられている。不良品が出ないことはありえない。目標を「3%」にする。
日本人の意見:
不良品は出てしまうが、本来は決して出してはいけない。3%以下を目標にしていると3%以下にはならない。目標は「0%」!
両者は全く譲りません。みなさん、どう思いますか?
アメリカ人の意見は正しいです。不良品が出ないことなどあり得ません!
でも、こちらをご覧ください。違和感を感じませんか?
「去年の事故件数は80件でした。全国で最も低い数値です。今年も80件を目標とし全国1位を目指しましょう!」
ありえませんよね?
交通安全のスローガン、会社の安全スローガンなどは、「事故ゼロ」を目指しますよね。
ゼロは無理だと分かっていても、ゼロを目指さないと、ゼロには近づかないと言うのが日本人の考えです。
アメリカ人は、日本人ほど完璧を求めないので、不良品が出るのが当たり前と諦めてしまいます。(日本以外の国の多くはそうだと思いますが)
日本人はモノづくりへのこだわりが強すぎ
海外で、このように言われたことがあります。
「中国に作ってもらった道路は数年で陥没したけど、日本に作ってもらった道路は10年以上修理なしで快適!」
「日本の車は全く壊れない!」
「会社で使っている機械で、日本製のものだけ壊れない!」
日本人のモノづくりへのこだわりの強さは、このように高く評価されています。日本人として誇りに思います。
食品の不良品の考え方の違い
ただ、海外で生活をすると、日本のこだわりの強さが度をすぎていると思うことがあります。
食品に関しても同じことが言えます。
アメリカに来て2ヶ月で気づいた食品の不良品をあげてみます。
・食品のプラスチックの袋がずれていた
・ドーナッツのサイズ、トッピングの量が不揃い
・鳥レバーを買ったら心臓も紛れ込んでいた
・棒のお菓子の長さが不揃い
日本人にとっては、不良品(B級品)とされる食品が、アメリカでは普通に店頭に並びます。
はじめは不快に感じることもありましたが、よくよく考えてみれば、本当に大した問題ではありません。
最近では、ちょっとした不良品をB級品として普通に販売できない日本が異常と思うことがあります。
物を大事に扱う日本人
アメリカ人を見てあまり感心できないのが、物の扱い方です。
例えば、家具屋さんで買い物をしていると、靴を履いたままベッドに寝転んだり、展示しているタンスに座ったりする人を普通に見かけます。
私が落としたペットボトルを 足で蹴って私の方にも戻した人もいます。(物ならまだしも、飲み物ですよ!)
でも、全く悪気はありません。文化が違うので、物を大切に扱う基準が違うのだと思います。
物の扱い方もまた、日本人が特殊なのかもしれません。
Made in Japanのブランドを背負って生きる
先ほどお話しした通り、日本人は「良い製品を作り、作ったものは物を大事にする」文化があります。やはりMade in Japanは安心できますよね。
この現代においても、日本製品というのは非常に信頼性の優れている証となっていると感じます。
アメリカ人だけでなく、世界中の人から、日本製品を褒めていただくことが多いので!
日本人自身もMade in Japanのブランドの看板を背負っていると感じます。
ありがたいことに、アメリカで生活する上で大変なプラスになります。
これからアメリカでの就職活動を始めますが、過去にアメリカで就業した会社では、「日本人だから時間を守れる」「日本人だから責任感がある」「日本人だから勤勉」と日本人というだけで評価されてきました。
当たり前のことを当たり前にやっているだけで評価されるんですよ!日本人の評価が本当に高いです!
Made in Japanの良さは絶対に忘れないでアメリカで生活をしていきたいと思います。
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