私のように配偶者のアメリカ駐在が決まり、日本でのキャリアを諦めて渡航した人は少なくないと思います。
特に私のように子供がいない駐妻や駐夫であれば、何もしないで家にいるより、パートタイムでもいいので働いた方が経験にもなりますし、収入も得られて大きなメリットがあると思います。
私は駐在員の配偶者ビザ(L-2ビザ)保持者のため、EAD(Employment Authorization Document)という就労許可証を取得することで合法的にアメリカで就業することができます。L-2ビザ以外にも、J-1、E-1/E-2などの配偶者ビザも申請が必要です。
本記事では、私がEADを初めて申請した際の手順を紹介します。
この情報は、夫の会社のコーポレート弁護士と過去に申請をされた方からの情報を参考に自分で手続きをした時のものです。
Lビザ、Eビザ保持者の読者様もこの方法で手続きをされて問題なくEADを取得されたので、初めてご自身で申請される方はよかったら参考にしてください。

2019年よりEAD審査期間が大幅に遅延していますので、特にEADの更新は早めのお手続きをおすすめします。EADの有効期限が180日を切れば、更新手続きが可能です。2020年4月現在、USCISのサービスセンターによって審査期間は異なりますが、6ヶ月から8ヶ月ほどかかるようです。
こんな方におすすめ
- アメリカで初めてEADを申請する人
- EADの申請や更新手続きについて知りたい人
- USCISウェブサイトを確認したがよくわからなかった人
- 実際にEADを追加書類なしで手続きできた人の情報を知りたい人
目次
EADのメリットとデメリット
夫は駐在先企業のスポンサーでL-1ビザを取得しているため、アメリカで今の会社以外で働くことはできません。
私のビザも夫が働いている会社が費用負担してくれていますが、EADを取得して就業する私は、就業条件が夫とは異なります。
私の場合は、好きな会社で好きな仕事をし、パートタイム、契約社員、正社員など、好きなスタイルで自由に仕事を選ぶことができてしまうのです!副業も許可されています。
EADで働く場合、職種も雇用形態も問われませんし、退職、転職も自由です。
ただし、夫のビザの有効期限が切れてしまうと、私の就業契約も満了となります。
EAD申請に必要な書類
駐在員ビザの申請をサポートしてくれた夫の会社の弁護士にEADの申請方法について質問したところ、このような返事が来ました。
夫の会社に手続きをお願いすると、7番目のI-765の申請書の記入を代行してくれる代わりに、別途手数料が$600もかかるようなので、自分で申請することにしました。
参考
申請についての詳しい情報はUSCIS公式HPにあります。
1. 申請者のパスポート(ビザのコピー)
夫の会社の弁護士からは、パスポートのコピーのみ提出するよう言われましたが、念のためにビザのコピーも用意しました。
夫のパスポートとL-1ビザのコピーも念のために郵送しました。
2. 申請者の I-94 のコピー
I-94はこちらのページから取得できます。I-94
3. 婚姻証明書のコピー(戸籍謄本)と翻訳
戸籍謄本の翻訳はメールに記載はありませんでしたが、必要になるはずなので追加で提出しました。ビザの申請の時に用意したものを使いました。
4. 直近3回の夫の給与明細のコピー
この記事を参考にE2ビザでEADを取得した方の情報です。 「直近3回の夫の給与明細のコピー」は公式ホームページに記載がなかったため、提出しなかったそうですが、無事にEADを取得されたそうです。
5. アメリカのパスポートサイズの写真2枚
ここは注意が必要です!夫の同僚の知り合いは、写真のサイズが間違っていて2回も撮り直し&再郵送が必要になったようです。
写真の裏にはフルネームで名前を書いてください。
6. U.S. Department of Homeland Security宛ての$410の小切手
金額は変更になる可能性があるので公式ページで確認してください。
小切手の書き方が分からない方は、こちらを参考にしてください。小切手の書き方
2020年10月にI-765 EADの申請料が$410から$550に変更されることが発表されました。
詳細
7. I-765申請書の記入
申請書(Form 1-765)と記入方法(Instructions for Form I-765)はこちらで確認できます。
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郵送またはオンライン申請
申請は、次の2つから選択ができます。
- 郵送で申請
オンライン申請+移民局へ出向く
USCISの公式サイトからオンライン申請をすることはできません。
業者のサービス利用してオンライン申請をすることになりますが、別途手数料が発生し、さらに移民局へ出向く必要もありますので、郵送での申請をオススメします。
郵送先住所
郵送先は、居住地域により異なりますので、公式サイトを確認してください。
マイアミ在住、L-2ビザ、I-765の申請をする場合の郵送先住所
①カテゴリーを選ぶ。こちらのURLから
Employment-based nonimmigrantsを選択すると、L1 と書かれている青色部分が出てきます。
I-765の申請書の項目16で↓、(a) (18)のカテゴリーを選択しましたが、青色部分↑にも(a) (18)が選択されているので、ここで間違いないことが確認できます。
②選択したカテゴリー(青色)にあるリンクをクリックする。
下記写真のこちらのURLにジャンプします。URL
マイアミはフロリダ州なので、郵送先はこちらになります。
注意ポイント U.S. Postal Service (USPS)はアメリカ郵便公社のことですが、USPSで郵送する場合と、それ以外で郵送する場合の送り先住所が異なるので、気をつけてください。
(上方の送り先がUSPS、下方がUSPS以外です。)
カバーレターの作成
カバーレターの作成は必須ではないと思いますが、何の書類が同封されているかぐらいは、手書きでもいいので書いてあげた方が親切ですよね。
作成してみたので、よかったら参考にしてください。コピペできるようにしてあります。
送る日February 22, 2017
送り先
USCIS Dallas
P.O. Box 660867
Dallas, TX 75266
RE: NEW I-765 (EAD) Application for spouse:
Dear Officer,
Please find enclosed the following documents for the above referenced EAD Application of 名前
-I-765 form
-Copy of applicant’s Passport and L-2
-Copy of L-1 beneficiary’s Passport and L-1
-Copy of I-94
-Copy of marriage certificate and translation
-L-1 beneficiary’s recent pay-stubs
-Two photographs
-Filing fee $410(2020年10月以降は$550)
I request you to accept my application for the issuance of an EAD card.
Thank you for your consideration.
Sincerely,
名前
住所
書類を郵送して1週間ほどで、USCISから手紙が届きました。
書類を受け取って手続きを進めているというものです。提出書類に問題はなかったようです。銀行口座を確認したら、小切手が換金されていました。
EADの申請書類が2/23に受領されてから、70日後の5/5にUSCISからお知らせが届きました。EADの許可が下りたそうです。
EADの有効期限が2017年4月28日からとなっているので、67日間でEADが発行されたことになります。
参考
EビザでEADを取得された読者さん情報によると、1ヶ月弱でEADの許可が下りたそうです。
EAD有効期間
EADが届きました。有効期間は2年間です。1年の場合もあります。
その2年後に更新手続きをして届いた新しいEADは有効期限が1年でした。
EADカードの裏です。
L-2保持者が子供の場合は就業不可
L-2ビザは、L-1保持者の駐在員の家族のためのビザです。
移民法が変更され、L-2保持者が子供の場合、就業ができなくなりました。
配偶者の就労は許可されています。

条件の良い単発の仕事や日本では経験できないようなイベントの仕事など、魅力的な仕事の話は急に来ることがありますよね。
アメリカでの就労許可は喉から手が出るほど欲しいと思っている人はたくさんいるので、少しでもお仕事に興味がある人は、せっかくの機会ですのでEADを申請しておくと良いと思います。